上場廃止となったレナウンとは? ※6月29日加筆更新
レナウンは1902年創業の老舗アパレル企業です。近年経営状況が悪化していた所(2010年には中国繊維メーカーの傘下になる)にコロナショックに耐える事が出来ずに民事再生➡上場廃止となりました。
上場廃止になった企業を考察するのは初めてになりますが、上場廃止になった企業は何故経営破綻したのか?数字で考察を重ねる事により、株が紙屑になるまで持っている様な事が無いように出来るのではないか?と考え意欲的に見ていく事にしました。
※2021年6月29日に図表の更新と加筆修正を行いました
業績の部
数字を見ると売上高が右肩下がりになっており、経常利益は一時期黒転・赤転を繰り返していたようです。恐らくは不採算部分を削りながら利益を出す方向だったのでは無いかと思われます。
厳しいのは間違い無いのですが、今現在上場している企業でもっと数値として厳しい企業がありますね。最終的には損失が一気に拡大してしまって耐え切れ無かったという所でしょうか?
財務の部
自己資本比率に関してはほぼ50%を越える推移が続いており、この指標が財務の健全性を必ずしも保証するものでは無い事が良く分かりました。
資産は急減してからは横這いからやや減少で推移しています。有利子負債比率もそこまで高い水準では無かったように見えます。
CFの部
キャッシュフローはほぼ赤字です。現金等も減少を続けており、数字で見る限りでも長く経営不振が続いている状況だった事が伺えます。
同じアパレルのしまむらと比較
参考に同アパレル業界のしまむらの同指標です。売上高が伸び悩んでおりコロナショックでの苦戦も伺えますが、流石に即座に倒産というような事態にはならなさそうです。
もちろん規模・展開商材の違いはあるので、あくまで参考として。
・・・2021年は投資CFが▲1,113の影響でフリーCFが大きな赤字となっているのですが、現金等が830億から➡104億へ急減(本編とは関係無いのですが、高配当株候補の銘柄考察【8227】しまむらとして調べてみようと思います)
経営を取り巻く様々な問題
まず調べていると2010年に中国系の資本傘下に入った事による親会社との対立が散見されます。加えて百貨店で準高級路線での伸び悩みが続き、事業転換が必要な状況にも関わらず上手く出来なかったのが実情のようです。
私の以前勤めていた会社(非上場で6年前に退職)も昨年に民事再生➡再生手続き廃止で消滅しましたので、良く分かるのですが企業の方針はそうそうに変えられません。特に100年以上の老舗で大いに成功した事のある企業であれば猶更だった事でしょう。
経営破綻も重要なデータ
投資を行う上で投資先が経営破綻をしてしまってはもちろん手遅れになってしまいます。
ここで大事なのは・・・
2.購入している銘柄も定期的に目を通す事
これらは企業の現状に関りがありません。
長期保持に適している銘柄なのかをしっかり見極めて行きたいと思います。
※データの数値は各所サイト様やIR情報を参考にまとめたものになります。参照間違い,表計算上の切り上げ、切り下げでの差異等が生じる可能性もございます。数値の参考、また投資の参考にされる場合は自己責任でお願い致します。
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